この前、たまたまDebianで気軽にインストールできるゲームを探していたら、まるでSimcityのようなゲームを見つけた。
「LinCity」。
かなり前からあったようです。
全く知らんかった。
こんなソフトがフリーで出来るとは驚きです。
この「LinCity」。
Debianのmainアーカイブに登録されているので、手軽にインストールできます。
コンソールでルート権限になって、
# apt-get update
# apt-get install lincity-ng
でインストール終了です。
当然Apperでのインストールも可能です。
ちなみに、インストールパッケージ名を「lincity-ng」とせず、「lincity」とすると旧バージョンのしょぼい感じのものがインストールされるのでご注意を。
さて、こやつはインストール自体は簡単なのですが、起動すると文字化けが・・・。
うをーい。なんでやねん。
いわゆる豆腐くん状態です。
とりあえず、コンソールから、
$ LANG=C lincity-ng
と起動すると、豆腐ではなくなりますが、今度は英語表記に。
まぁ、このままでもプレイは出来るんですが、どうせなら日本語化させてやりたい。
で、色々調べてみると、日本語表記にするためには「LinCityの設定が保存されているディレクトリ(フォルダ)」に「日本語のフォント」を配置する必要があるらしい・・・。
ということで、やってみました。
題して「wheezy で LinCity-NG 日本語化」です。
ちなみに毎度のことながら作業で使ったDebianは「wheezy KDE」です。
【日本語化の手順】
(1)Lincity のインストール
(2)日本語フォントを収納するディレクトリ(フォルダ)の作成(./lincity-ng下に作成)
(3)日本語フォントを(2)で作成したディレクトリにコピー
(4)コピーした日本語フォントを「sans.ttf」にリネーム →日本語化終了
流れは上記のようになります。
さて、では実際にやってみましょう。
とりあえず「(1)Lincity のインストール」は終わっているものとします。
(2)日本語フォントを収納するフォルダを作成
まず、Dolphinを起動させます。
すると、以下のような状態になります。
ホームディレクトリが表示されていますね。
ホームディレクトリとは、Windowsで言う「マイドキュメントフォルダ」のようなものです。
さて、Dolphinは標準状態では隠しファイルが表示されないので、強制的に表示サせましょう。
Dolphinの設定ボタンをクリックし、「隠しファイルを表示」をクリックします。
すると、以下のように隠しファイルがずらっと表示されます。
ちなみにLinuxでは、ファイル名(ディレクトリ名)の頭に「.」(ドット)を付けると隠しファイル扱いになります。このファイル、「ドットファイル」なんて呼ばれたりします。
さて、この中に「lincity-ng」の設定ファイルを保存するディレクトリ(フォルダ)があるので探します。
上記のディレクトリをクリックします。
このディレクトリに、日本語フォントを収めるディレクトリを作成します。
作成するディレクトリ(フォルダ)名は「fonts」です。
ディレクトリ作成完了です。
当然のことながら、fontsディレクトリの中には何のファイルも入っておりません。
(3)日本語フォントを(2)で作成したディレクトリにコピー
さて、日本語フォントなんですが、システムにあるフォントをそのまま使うのが一番楽そうなので、自分のシステムからコピーしましょう。
まず、日本語フォントを探す準備をします。
以下のボタンを押して、Dolphinを分割表示しましょう。
すると、以下のように分割表示されるので、左側にある「ルート」をクリックします。
ルートディレクトリ以下が表示されましたね。
「/usr/share/fonts/」とだどりましょう。そこにさまざまなフォントがあります。
「.ttf」というのがフォントファイルです。
日本語のフォントであればどれでも良いのですが、たまたまIPAフォントが目に入ったので、IPAフォントで行ってみます。
ゴシックの方を見ると「ipag.ttf」と「ipagp.ttf」がありますが、「p」が付いたものはプロポーショナルフォントになります。プロポーショナルフォントの方が見栄えが良いようなので、今回は「ipag.ttf」ではなく「ipagp.ttf」を選びました。
ちなみにすぐ下にある「ipamp.ttf」でも構いません。
(2)で作成したディレクトリにこの日本語フォントをコピーすればokです。
コピーはマウス左のドラッグでも行けますし、「ctr-c > ctr-v」でも行けます。
以上でコピー終了です。
(ちなみにリンクファイルでも良い。)
(4)コピーした日本語フォントを「sans.ttf」にリネーム
さて、日本語フォントのコピーは終了しましたが、「LinCity」君は起動時にfontsディレクトリに「sans.ttf」というフォントがあれば、それを参照するようになっているようです。
なので、今回コピーしたファイルを「sans.ttf」にリネームします。

以上で、完了です。
あとは普通に起動すれば、日本語で表示されます。
ついでにおまけです。
コンソールが扱える方は、以下のコマンドを打てば以上の作業はサクっと終わります。
$ mkdir ./.lincity-ng/fonts
$ cp /usr/share/fonts/opentype/ipafont-gothic/ipagp.ttf ./.lincity-ng/fonts
$ cd ./.lincity-ng/fonts/
$ mv ./ipagp.ttf ./sans.ttf
〔関連ページ〕
・KDE パッケージ管理ソフト Apper(GUIでのソフトウェアのインストール手法・・・KDE限定)
・apt-get チュートリアル(CUIでのソフトウェアのインストール手法・・・Deb系共通)
・〜コーヒーブレイク〜 懐かしのゲームたち
・LinCity のフォントを「みかちゃんフォント」にしてみた
・Debian wheezy にフォントを追加する
【外部リンク】
・UNIX入門 ~初心者のためのUNIX/Linux講座~
http://www.k4.dion.ne.jp/~mms/unix/index.html